日本人はなぜ現金信仰が根強いのか

日本のキャッシュレス化が進まないのは、なぜ?

 

どうすれば、日本のキャッシュレス化が進むように、この現金主義の考え方を変えていけばいいのか。進まない理由として、どのようなものがあるのでしょうか。

ATMの存在

日本にはコンビニ、ショッピングモール、駅周辺など、いたるところにATMがあり、いつでも現金を引き下ろして使うことができるので、キャッシュレス決済の需要が低いと考えられてます。

銀行の収入基盤となるATM手数料も要因の一つであります。2016年3月期における地方銀行の平均的な純利益は約147億円で、うち約13%はATM手数料となっています。セブン銀行においては、純利益267億円の99%がATM手数料なんです!なので、キャッシュレス化が進むとATMの使う機会が減り、銀行側の収入も減ってしまうことになるのです。しかしATMの機材の価格がたいへん高く、ATMの維持にかかる費用は金融界全体で約2兆円とされています。

わざわざ人がたくさん並んでいるATMにお金を引き出して並ぶのも時間の無駄だと思うし、お金をおろして、現金をたくさん持っている状態で盗難にされるリスクもあると思うし、なんでそんな非合理的なことをするのだろうと僕はすこし思いました。

消費者が重視するのは利便性よりおトクさ

2つ目は消費者の決済に対する考え方です。2018年6月に日本銀行が実施した「生活意識に関するアンケート調査(第74回)」(注4)によると、決済手段を選ぶ際に重視する点は、下記のような回答でした。

ポイントや割引などの便益面 50.6%

支払い金額の大きさ 41.5%

支払い手続きのスピード・簡便性 37.2%

最多は「ポイントや割引などの便益面」、つまり金銭的なメリットやおトクさを重視していることがわかります。また同調査によると、現金以外で利用する決済手段としては、多い順に「クレジットカード(70.2%)」、「金融機関口座からの自動引落(63.4%)」、「金融機関窓口やATMからの振込(42.2%)」となりました。
日本では、「現金決済を主流」としつつ「金額の大きい買い物は、ポイントや割引などのメリットがあるクレジットカード決済」といった形で、決済方法を使い分けているようです。

手に触れることのできないお金への警戒感

電子マネーやスマートフォンを利用したキャッシュレス決済は、仕組みがよくわからなかったり、利用端末の制約があったりなど、特に高齢者の方への普及は難しいかもしれません。また、現金とは異なり、いくら使ったのかわからなくなったり、気づかないうちに多額のお金を使ってしまう、という使い過ぎを心配する人もいるでしょう。

最後に

日本でキャッシュレス化が、進まないのはいくつかの要因があります、しかし、現在さまざまな企業がはキャッシュレス化が進むように作戦をねり、今後の社会がどうなっていくのか非常に楽しみですね。